2019年09月18日

男性も悩んでいる!同性同士も!4つのセクハラ事例とその対処法

セクハラの事例から学ぶいろんなセクハラのシーン

これまで、「それって、セクハラ!訴えてやる!」と言われるのではないかと思うと、 「女性従業員にどう声をかけてよいか分からない」という男性上司の皆さまへ という視点で,回を重ねてきました。

 【過去の関連コラムはこちら】 

女性から男性ということもあり得ますし、同性同士(男性から男性・女性から女性)でのセクハラも起こりえます。

2014年に施行された厚生労働省の「セクハラ指針」では、 同性間の言動も職場のセクハラに当たる ことが盛り込まれていますし、2017年からは LGBT等と言われる性的少数者への差別的な言動もセクハラに当たる ことが明記されています。

被害者が声を挙げにくいという点では、典型的と考えられている男性から女性に対するセクハラよりも深刻な場合もあります。

そこで、今回は、男性から女性に限らない様々なセクハラを考えてみたいと思います。

女性から男性へ

映画『ディスクロージャー』が公開されたのが1994年。
女性上司(デミー・ムーア)が、マイケル・ダグラス扮する男性部下に関係を迫ろうとしたストーリーでした。
女性の社会的な地位が高まるなかで、こうした関係が生じる可能性も出ています。


男性と女性の立場が入れ替わっただけで、セクハラに当たるか当たらないかの考え方は変わりません。
性的な言動によって就労意欲を低下させる行為は、やはりセクハラです。

ただし、ここで注意しなければならないのは、 男性が被害者の場合に、その被害を訴えることが、被害者が女性の場合以上に難しい ということです。
映画でも、男性が自分が被害者だと主張してもなかなか周りに認めてもらえませんでしたよね(見ていない方のためにこれ以上のネタバレはしませんが)。

 セクハラの相談窓口が被害者が女性であることが前提で作られている場合も少なくありません ので、より注意が必要です。

女性から女性へのセクハラ

女性の上司が女性の部下に対して好意を持ち交際を申し込み、断られた場合には降格や退職などを含む不利益な取扱をするというような事例がいわゆる対価型セクハラに当たることは疑問に思う人はないでしょう。

ただ、気づきにくく、かつ決して少なくないのは 同性同士の環境型セクハラ です。

職場の女性から 「子どもを産んでいない女性は半人前。」「その年で結婚しないなんて、何か問題でもあるの?」 などと言われたら、就労意欲を失ってしまいますよね。

「あの子、学生の時から二股、三股平気なんですってよ。」「オトコを取っ替え引っ替えしてる」「○○さん、仕事帰りにご主人以外の男性とホテル街を歩いているらしいわ。」等、 性的に奔放だという噂を流すこと 、これもセクハラです。

言っている方はさほど悪意のない場合も多いので、かえって被害が拡大する恐れもあります。気をつけて頂きたいと思います。

男性から男性へのセクハラ

男性が男性をデートに誘って、断られた腹いせに報復人事をする。これも分かりやすいセクハラの例です。

こうした対価型セクハラだけではなく、 男性同士の環境型セクハラ も実は少なくありません。

「オトコのくせに酒も呑めんのか」といって飲酒を強要する行為、これは 「アルコール・ハラスメント(アルハラ)」 として有名になりました。

 性的な体験の告白を強要する、全裸になることを強要する、体をむやみに触る 等の行為は、呑み会の場では未だに行われることもあるようですが、これらは いずれもセクハラに当たる可能性のある行為 です。

「体育会系」のノリで相手の就労意欲を低下させる行為をしている可能性がありますので、十分に気をつけてください。

出張時などに 嫌がる男性部下を風俗店などに引っ張っていく 、これもセクハラですからね。

会社以外でのセクハラ事例

狭い意味での「セクハラ」は、職場における性的な嫌がらせをいいますが、広い意味では職場に限られるものではありません。

趣味の会、町内会、子どもの学校のPTAやクラブ活動など、職場以外の様々なコミュニティで行われる性的な嫌がらせ、あるいは性的な関係を拒むことによって不利益がもたらされたり、性的な関係をもてば利益を与えることを仄めかす行為は広い意味でのセクハラといえます。

それによって 被害者に損害が発生する場合には、民事上の損害賠償請求の対象になり得ます ので、職場の内外を問わず、相手の人格を尊重した関係を築くことが大切です。

執筆者プロフィール
弁護士紹介|柴田 未来弁護士 柴田未来 >>プロフィール詳細
北海道生まれ。
アメリカ留学や阪神大震災を経て,人生観が変わった経験を持つ。
弁護士になってからは著作権法の改正活動や通訳・翻訳などの幅広い活動を行ってきた。
平坦な人生ではなかった自身の経験を生かし人生の困難に寄り添う弁護を目指している。
現在は「夫婦問題」「成年後見」「海外案件」に注力している。
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2019年09月18日 | Posted in セクハラ・パワハラ, 個人の法律相談, 全記事, 解決事例 | タグ: , Comments Closed 

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