2017年08月17日

契約書の作り方「契約書のタイトルの付け方とタイトルの重要性」

契約書を作成する時、タイトルをどのようにすればよいか迷ってしまうという声を聞きます。そこで、今回は契約書のタイトルの意味についてお話ししたいと思います。

契約書のタイトルは、その契約の内容を端的に表すものにすることが望ましいです。たとえば、秘密保持契約書や金銭消費貸借契約書、請負契約書などです。契約書のタイトルを見ただけで、ある程度どのような内容かがわかるような具体的なものが望ましいです。とはいえ、契約書のタイトルについて明確なルールがあるわけではありませんので、あまり神経質にならず、わかりやすい表示を心掛けていただけばよいと思います。

一方、契約の当事者の間で契約についてトラブルとなった場合、契約書のタイトルには、法律的に重要な意味を持つことは、さほど多くありません。あくまでも、重要なのは契約の内容です。よくある勘違いは、「契約書」だと重すぎるから、「覚書」にしておこう、覚書ならそれほど拘束力は強くないだろう、という誤解です。「契約書」であろうと、「覚書」であろうと、書かれている内容が重要ですので、タイトルによって拘束力が変わることはありませんし、タイトルのみによって契約の意味内容が変わってくるということもありません。
つまり、契約書のタイトルは、その合意内容がわかるような端的なものにすればよいですが、重要なのはあくまでも契約の内容であるということを覚えておいていただければと思います。


執筆者プロフィール
弁護士紹介|森岡 真一(副所長)弁護士 小堀秀行 >>プロフィール詳細
30年以上に渡って,企業からの様々な相談を受けている。
顧客対応やクレーム処理,債権回収など,時代によって対応に変化が必要であり,最近はSNSなどを意識した対応に心がけている。
2017年08月17日 | Posted in 全記事, 契約書作成, 小堀秀行の記事一覧, 法人の相談 | タグ: Comments Closed 

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