契約書の送付状の書き方,封入,郵送の注意点
契約書は,当事者双方が立ち会って,署名押印することが多いと思いますが,
遠隔地の相手と契約を締結する場合には,契約書を郵送することもあります。
その場合は,こちらで記名押印した契約書2通を郵送し,
相手方に2通とも記名押印してもらって,1通を送り返してもらうこととなります。
相手方との関係にもよりますが,
返信用の切手を貼った封筒を入れておく場合もあります。
契約書を送る際の送付状に特別な書き方はありませんが,
契約書には複数の箇所に押印が必要な場合もあるので,
押印の箇所を説明し,
契約書の該当部分に付箋を貼っておくと分かりやすいと思います。
契約書を封筒に入れる場合に,二つ折りや三つ折りにすることがありますが,
契約の効力には何ら影響はありません。
しかし,折り目が入ることや,しわが入ることに抵抗のある人もありますので,
そのような相手方の場合には,
大きめの封筒を用意して,固いボール紙と重ねて入れるようにするとよいでしょう。
契約書といっても様々なものがありますので,一概には言えませんが,
重要な契約書を郵送する際には書留郵便か簡易書留にしておくのがよいと思います。
書留郵便とは,引き受けから配達までの郵便物の送達過程を記録して,
万一,郵便物が破損したり,届かなかった場合に実損額を賠償するというものです。
簡易書留の場合は,賠償額の上限が5万円となっています。
契約書の入った郵便物が紛失した場合の実損額は,
契約書に貼った印紙代などになりますので,
通常は簡易書留で送ることが多いと思います。
郵便物が相手に届いたか否かが問題になることはまずありませんので,
配達証明を求める必要はありません。
また,分厚い契約書の場合は日本郵便のレターパックを利用すると便利です。
レターパックにはレターパックプラスとレターパックライトの2種類がありますが,
プラスは対面で配達し,受領印を押すことになっていますので,安心でしょう。
交通事故と企業法務に注力している。
交通事故は,年間相談件数104件(受任件数75件)(※直近1年間)の豊富な経験を持つ。
後遺障害の等級アップについても、多数の実績を持つ。
企業法務分野に取り組む際には、『経営者のパートナーとして会社を良くしていく』という姿勢を一貫しており、企業の『考え方』を共有し、寄り添うことを大切にしている。