2018年03月27日

【医療事故】伝達ミスにより片足を切断。10倍の金額で和解成立!

相談者は80代の女性で,人工膝関節置換術を受けたところ,足の血管が詰まり,片足を切断することになってしまいました。

術前の内科の検査では,閉塞性動脈硬化症を示す検査結果が出ていましたので,まず閉塞性動脈硬化症の治療を先に行ってから,人工関節手術を行う必要がありました。
ところが,閉塞性動脈硬化症の情報が内科から整形外科医にうまく伝わっておらず,閉塞性動脈硬化症の治療をしないまま人工膝関節置換術を行ったことにより血管が詰まり,下肢切断になってしまったのです。

車いすの生活になっていて,事務所まで来てもらうことは困難でしたので,自宅へ訪問して相談や打合せを行いました。
弁護士が代理人となって,病院と交渉を行ったところ,見舞金の支払いを提示されましたが,納得できないということで,訴訟を起こすことになりました。
裁判所は病院側の過失を認め,当初病院が提示した見舞金の約10倍の和解案を示しました。これに対し,依頼者も病院側も納得して,和解が成立しました。


執筆者プロフィール
弁護士紹介|森岡 真一(副所長)弁護士 小堀秀行 >>プロフィール詳細
30年以上に渡って,企業からの様々な相談を受けている。
顧客対応やクレーム処理,債権回収など,時代によって対応に変化が必要であり,最近はSNSなどを意識した対応に心がけている。

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