2018年07月24日

【交通事故】外国人からの相談

ご相談の内容

海外からの留学生からの相談でした。

相談者は、スクーターで通学中に、信号待ちしていたところを後から追突されて、転倒し怪我をした彼女は、すぐに救急車で病院に運ばれました。

幸い骨折もなく、救急搬送された病院の形成外科に数回通院して怪我は随分良くなったのですが、やはり痛みは残っています。

相談者は、その後、近所のマッサージ店に通い施術を受けました。

ようやく痛みが和らいできたと思ったところ、追突した相手が加入している保険会社から、マッサージ店での施術費用の負担を打ち切るという内容の通知書を受け取りました。
相談者としては、痛みが完治するまで施術を受けたいと希望して相談に来られました。

解決への道すじ

留学生は、日本語がまだ十分に話せませんでしたので、相手の保険会社とは知人を介してやり取りをしていました。
このため、日本の自動車保険の仕組みなどもよく分からないままに突然施術打ち切りと言われて戸惑っていました。

相談者には、まず、日本の保険会社は原則として、医師による治療を優先させ、医師がその必要を認めた場合に限り接骨院やマッサージ店での施術を認める方針であることを説明しました。

ところが、彼女の祖国にはいわゆる国民皆保険制度を採用していないため、急性の症状がおさまれば病院で治療を受けることはないとのことでした。

こうした背景の違いをふまえて対応する必要があることが分かりました。

そこで、マッサージ店から施術内容の記録を取り寄せたところ、比較的詳細なものが手に入りました。

さらに相談者に、交通事故による怪我が日常生活に与える影響がどのようなものであったのか、マッサージ店の施術を受けてその症状がどのように軽減していったのか等、できるだけ詳しく書いてもらいました。

その彼女のメモを日本語に訳したうえで、再度保険会社と交渉し、 施術費用全額に加えて、実際の通院期間の半分に相当する入通院慰謝料を得ることができました。 

執筆者プロフィール
弁護士紹介|臼井 元規弁護士 臼井元規 >>プロフィール詳細
1990年愛知県生まれ。
交通事故に注力している。
『被害に遭った方の気持ちに寄り添う』ことをモットーとしており、
適切なスピード感を持って,相談者の悩みに誠実に応えるようにしている。
2018年07月24日 | Posted in 【個人】交通事故, 個人の解決事例, 全記事, 臼井元規の記事一覧, 解決事例 | | Comments Closed 

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