2018年06月04日

【離婚問題】夫の暴力から,安心した生活を取り戻すには?

ご相談の内容

夫から何度も殴られるという暴力を受け、
小学生の子どもを連れて実家に逃げてきたというMさんからのご相談です。
Mさんは夫の暴力で体中あざだらけになりました。

夫は子どもを連れて出たことに怒り、実家に押しかけてきました。
幸いMさんと子どもは不在でしたので、夫は帰りましたが、また実家に来るのではないかと不安だそうです。

また、子どもを転校させようと思うのですが、
学校に来て子どもを連れ去るのではないかと心配をされていました。

荷物も家に置いたままなので、取りに戻りたいのですが、
夫が怖くて連絡することもできないので、今後どうすればよいかとのご相談でした。

解決への道すじ

DVの保護命令の申し立てをすることにしました。

この方は女性センターや警察に相談をしていませんでしたので、
すぐに暴力の状況をまとめて公証人役場で宣誓供述書を作成してもらい、
資料をそろえてDVの保護命令を申立てました。

保護命令の内容は、

①6か月間妻の身辺につきまとったり
通常いる場所(この場合は実家や勤務先付近)を徘徊してはならないという接近禁止命令、

②妻への面会要求などを禁止する命令、

③子の身辺につきまとったり通常いる場所(この場合は実家や学校付近)を
徘徊してはならないという接近禁止命令と、

④2か月間夫が自宅から退去するという退去命令を出してもらいました。

夫が自宅から退去している間に、自宅にもどって荷物をまとめて引っ越すことができました。
また、夫は子どもの通学先の学校やその付近にも来ることはないと安心できました。

この後、離婚調停をしましたが、
待合室を夫に知られないように特別の部屋にしてもらうなどの配慮をしてもらい、
夫と顔をあわせることなく安心して離婚することができました。

執筆者プロフィール
弁護士紹介|浮田 美穂(副所長) 弁護士 浮田美穂 >>プロフィール詳細
平成14年より兼六法律事務所で勤務。
女性からの相談が多いため,セクハラ・パワハラの被害についての調停・訴訟の経験もある。
2018年06月04日 | Posted in 【個人】離婚問題, 個人の解決事例, 全記事, 浮田美穂の記事一覧, 解決事例 | タグ: , , , Comments Closed 

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